:::まとめ:::::::::
・60歳以上の方が対象です。特に基礎疾患(肺や心臓の疾患、免疫不全)がある方にお勧めします
・1回27500円(税込)保険適応はなく自費診療となります。
・予約制になります。ご希望の方は受付でご相談ください
::::::::::::
RSウイルスをご存じですか?
子供の感染症として、よく耳にすることがあると思います。
実際には全年齢で感染しうる感染症です。これまで風邪や肺炎と言われた疾患の原因の一つにRSウイルスがあります。
現在の保険制度では、成人に対してRSウイルスを調べる検査は保険適応がありません。
症状としては発熱、咳や痰、喘鳴(呼吸するときのヒューヒューとした音)をひきおこします。重症化すると呼吸困難や酸素濃度の低下が起こります。
乳児や基礎疾患のある小児、慢性呼吸器疾患や心疾患や免疫不全がある成人の方に重症化のリスクがあるといわれています。生命にかかわる可能性がある疾患です。
通年感染がみられますが、夏、冬に流行することが多いです。
治療法はなく、一般的な風邪薬で様子をみることになります。もし病状が悪化した場合には酸素療法や呼吸補助療法を使用することになります。ご高齢の方の感染は体力の低下のきっかけとなったり、重症化すると生命に関わることもあります。
2024年1月から、そのようなRSウイルスに対して、60歳以上を対象としたワクチンが接種可能となります。症状の悪化、重症化の予防効果があります。
高齢者の方、また特に呼吸器疾患や心疾患などの基礎疾患を持っている方は、肺炎を発症した場合の予後が不良といわれています。
肺炎に対するワクチンには、インフルエンザやコロナ、肺炎球菌ワクチンが今までありましたが、そこにRSウイルスワクチンが加わることとなります。
接種方法は筋肉注射となります。
RSウイルスワクチンの副作用としては、発熱や疼痛等のコロナのワクチンと同じような副作用があります。アレルギー反応、疼痛、発熱、頭痛、関節痛、腹痛、倦怠感など出る可能性があります。
1回打ったあとの効果持続期間は少なくとも2年以上ある、とメーカーから発表あります。いつまで効果が持続するかは現在研究中のようです。
そのため現在、2回目以降の接種時期についてはまだ確定した時期はありません。
また50~59歳の方への接種については2023年12月製造元から適応範囲を広げる申請がされたところでまだ認められていません。
1回27500円(税込)保険適応はなく自費診療となります。
ご検討ください。
※赤ちゃんに対するRSウイルスワクチンのシナジスは当院では行っていません。近医・小児科様へお問い合わせください。